
クリエイターズスタンプがたくさん出るようになり、副業としてのLINEスタンプ作成なんかも言われ出して結構経ちますが…
自分でやってみてなるほどとなったこともあったので、記録しておこうと思います。
スタンプの種類も色々とありますが、今回は通常のスタンプの作成に関して記載しています。
スタンプ画像を作成する
まずはLINEスタンプとして登録する画像を作成していきます。
スタンプは1セットあたりの個数を8,16,24,32,40個の中から選べます。
データサイズは横370px × 縦320px以下で、画像形式はpngで作成しましょう。
その他、制作する上でいくつか注意点があります。
- データの縦横のピクセル数は偶数に
- 似たスタンプばかりにしない
- 誤字脱字をしない
- 文字の可読性を保つ
- 作成サイズの周り各10pxは余白をあける
自動で縮小表示される場合があるので、縦横のピクセル数は偶数にするよう指示があります。
基本的には、最大サイズの370px × 320pxのキャンバスを用意して作成するのがオススメです。
同じようなものばかりだったり、誤字脱字があると審査ではねられてしまうので要注意です。
また、可読性も大事で、背景色が明るくても暗くても読めるように制作しましょう。
以下の場合は、文字が黒いので暗い背景の場合に読めなくならないよう、白で縁取りをしています。
イラスト自体も黒い線画で描いているので、白い縁取りを行っています。
逆に白文字の場合は黒などの濃い色で縁取りをしましょう。
また、作成サイズの周り各10pxずつは余白が必要です。
これらを踏まえて、10pxの確認用の枠、黒地、白地、のそれぞれのレイヤーを用意して確認しながらデータを作成するのがオススメです。
※clip studio paintを使用しています。
白いベースの上でのみ描いていると、白にしたい部分が透過されてしまっている、なんていうことも起こりかねませんので、そういったチェックもしやすくなります。
一度審査ではねられると、修正して再申請して…と時間がかかってしまいますので、最初にしっかり確認用のレイヤーを作っておきましょう。
作成した画像は、01.png ~ 40.pngという画像名にすると、そのままスタンプの表示順になり、後ほど申請する際にも楽になります。
LINEスタンプは基本4つづつの段組で表示されるので、その区切りを意識して順番に画像名を設定しましょう。
メイン画像とタブ画像を作成する
メイン画像は、ショップなどでアイキャッチとして表示される画像です。
タブ画像は、トークルームでのタブ表示に使用される画像です。
どちらも画像形式はpngで制作してください。
不要な背景は透過しましょう。
画像の解像度は72dpi以上、カラーモードはRGBという指定もありますので、ソフトの設定をいじっている場合などは注意してください。
また、画像1枚あたりのデータサイズは1MB以下という指定もあります。
公式サイトの制作ガイドラインが最新の情報なので、合わせてご確認ください。
メイン画像には、横240px × 縦240pxの画像が1枚必要です。
正方形なので、一番メインとして推したいスタンプ画像を正方形にリサイズするのが簡単です。
画像名はmain.pngに設定します。
縮小されて小さく表示されることも多いので、ぱっと見でわかりやすい物の方が好印象かなと思います。
人気ランキングなどを確認して、どういったものが見やすいかをチェックしてみるのもオススメです。
タブ画像のデータサイズは横96px × 縦74pxです。
画像名はtab.pngに設定します。
基本的にはメイン画像と同じ画像を利用するのがわかりやすいと思いますが、文字や集中線のようなエフェクトを消すなどして少しスッキリさせてあげる工夫があると良いのではないでしょうか。
こちらも、人気のスタンプを参考にするとわかりやすいです。
ZIPファイルにまとめる
画像の作成ができたら、一つのフォルダにまとめます。
中身が、main.pngとtab.pngと01.png〜作成した個数分の数字の画像であることを確認し、圧縮してzipファイルにします。
ひとつずつアップすることもできますが、zipファイルにまとめることで登録の際に一括でアップロードすることができます。
LINE CREATORS MARKETに登録する
LINEスタンプを作成して使えるようにするには、
- 「LINE CREATORS MARKET」を利用する
- 「LINE Creators Studio」アプリを利用する
という2つの方法があります。
アプリの方は、販売しているスタンプを非公開にすることで他人が閲覧・購入しないようにし、身内だけでスタンプを利用できるようにするものです。
簡単に作成できるようになっていますが、分配金(売り上げ)を得ることができません。
スタンプの販売によって収益を得たい場合は、「LINE CREATORS MARKET」を利用する必要があります。
「LINE CREATORS MARKET」は、まずユーザー登録する必要がありますが、所持しているLINEアカウントでログインすればOKです。
※アプリ利用の非公開スタンプは無料でダウンロードできます。
※販売を行う場合、自分で使うためにも購入する必要があります。
作成するスタンプの情報登録
「LINE CREATORS MARKET」にログインできたら、マイページから「新規登録」、「スタンプ」とクリックして登録していきます。
スタンプの詳細
入力欄に必要事項を入力していきます。
スタンプのタイプ(必須)
初期値で「スタンプ」が選択されています。
そのままで大丈夫です。
タイトル English(必須)
英語のタイトルを入力します。
2文字以上50文字以内です。
こちらは、これまでに登録されたものと被ってはならないので、オリジナルになるように入力しなければなりません。
被ってしまうと既に存在するタイトルのため利用できませんというエラーメッセージが出ます。
メッセージが出ないタイトルを設定しましょう。
また、誤字脱字にも要注意です。
ミスがあると審査が通らず修正して再申請という手間と時間がかかってしまいます。
スタンプ説明文 English(必須)
英語の説明文を入力します。
10文字以上160文字以内です。
言語を追加
日本語のスタンプの場合、日本語を追加しておくのがいいでしょう。
セレクトボックスから「Japanese」を選択して「追加」をクリックすると、英語同様のタイトルと説明文の入力欄が追加されます。
既存のものと被らないタイトルと、簡潔な説明文を記載しましょう。
その他、海外展開を狙う場合は登録できる言語を登録しておくといいかもしれません。
登録がない場合は、基本的に英語の表記で表示されます。
販売情報
クリエイター名(必須)
販売ページ上で表示される名前です。
こちらも言語ごとでの設定が可能です。
コピーライト(必須)
販売ページの下部に表示されるやつです。
販売されている方の表記を色々確認したら、単純にお名前を入れている方が多いみたいです。
カテゴリ
テイストカテゴリとキャラクターカテゴリを選択できます。
スタンプにあったものを選択しましょう。
プライベート設定
販売を行うのであれば、「ショップ公開」にしてください。
LINEスタンプ プレミアム
LINEスタンプ プレミアムは、クリエイターズスタンプが使い放題になるサブスクです。
このサブスクに追加されるようにするかどうかの設定です。
ただしプレミアムへの追加は販売から180日以上経過という条件があり、参加するを選んで登録すると、実際に追加される日はリリースの際に確定します。
販売エリア(必須)
販売するエリアを選択することができます。
言語や文化が特定のターゲット向けのものなら、エリアを選択するのも良いかと思います。
特集企画(必須)
その時行なっている特集企画に参加するかどうかを選択できます。
基本的に全て「参加しない」が初期値になっています。
参加したいものがある場合は「参加する」を選びましょう。
LINE Creators Collaboration(必須)
人気キャラクターを使ったスタンプを作成して販売できる「Creators Collaboration」のスタンプかどうかを登録する項目です。
ライセンス証明
写真の使用
写真を使用しているかどうかを選択します。
著作権の問題等で、チェックがしやすいようにということなのではないかと思います。
作成したスタンプに合わせて選択しましょう。
ライセンス証明書
審査に必要なライセンス証明書などがある場合は、規定の証明書を作成し、「ファイルの添付」の項目部分に添付してください。
作品が確認できるURL
webサイトやSNSなど、キャラクターなどを確認できるページがある場合はそのURLを記載します。
この入力がある方が審査の通りが早いそうです。
盗用では無いですよ、というのが示せるということなのでは無いでしょうか。
作成したスタンプを2〜3個ほどサイトに載せてしまって、そのURLを貼るというのもアリかもしれません。
その他、補足事項
補足事項がある場合は、こちらに記載しましょう。
必要事項の入力ができたらページ下部の「保存」をクリックして登録を完了させます。
スタンプ画像をアップロードする
保存をクリックすると、アイテム管理の画面に遷移します。
一度ページを閉じるなどした場合は、「アイテム管理」から登録を行うスタンプを選択して登録画面を開けます。
次に、肝心のスタンプ画像を登録していきましょう。
ステータスの下のタブの「スタンプ画像」をクリックし、画像プレビューの下の「編集」をクリックします。
ここでは、スタンプ個数の設定と画像のアップロードを行います。
スタンプ個数(1セット)の変更
初期値は8個になっています。
任意の数に変更しましょう。
8,16,24,32,40から選択できます。
画像のアップロード
前述の通り、zipファイルでまとめてアップするか、ひとつずつアップロードしていく方法があります。
個別に登録するのは手間ですので、まとめてアップしていきましょう。
「ZIPファイルアップロード」をクリックし、スタンプ画像をまとめたzipファイルを選択します。
zipファイルの中身は、main.png、tab.png、01.png ~ 40.png、というファイル名である必要があります。
zipファイルがよくわからない、あげてみたけど抜けている画像があった、などの場合は個別で調整しましょう。
画像のプレビュー部分にマウスオーバーすると、「Uplode」と「Delete」のボタンが表示されますので、個別で調整してください。
画像のチェック
必要な画像をアップロードできたら、画像自体にミスがないか確認しましょう。
「背景の色を変えて画像の透過を確認」で、濃い色や薄い色、スタンプのベースと似た色などでそれぞれ表示を確認ましょう。
透過はしっかり行えているか、文字の視認性が悪くないかなども重要です。
画像自体をクリックすると拡大表示も確認できます。
透過漏れや文字の視認性の悪さなどは、審査に落ちる要因になってしまいます。
修正して再申請すると時間もかかりますので、最初の段階でしっかりチェックしておきましょう。
画面上部のプレビューから全体のバランスを確認することもできるのでうまく活用しましょう。
タグを設定する
画像の登録ができたら、各スタンプにタグを設定します。
タグ設定は任意ですが、ユーザーがサジェスト表示をオンにしていた場合、入力文字に対して変換候補のスタンプを表示してくれるので、しっかり登録した方が使ってもらえる確率も上がるかもしれません。
「タグ設定」のタブをクリックします。
各スタンプの「編集」をクリックすると、設定できるタグ一覧が表示れます。
その中から、そのスタンプに合うタグを選択しましょう。
選択できるのは最大3つまでです。
選択ができたら、「保存」をクリックすると、内容を保存して一覧ページに戻ります。
販売価格を設定する
「販売価格情報」のタブから、販売価格を設定できます。
初期値は設定できる最低料金になっています。
通常のスタンプの場合だと¥120です。
¥120で販売されているものが多いので、特に理由がない場合はそのままの方が手軽に購入してもらえるのかなと思います。
販売申請を行う
全ての設定を行ったら、ページ上部の「リクエスト」をクリックしてリクエストを出します。
リクエストを出すと、ステータスが「審査中」になります。
あとは、審査の結果を待ちましょう。
以前は数ヶ月かかっていたというこの審査、最近では3~5日程度に短縮されたそうです。
私が下記のスタンプを作成した際は、1日で審査に通りました。
もし審査が通らなかった場合は、どこがダメなのかを割と詳しく教えてくれます。
修正して再度「リクエスト」を行いましょう。
販売を開始する
審査を通ったら、いよいよリリースです。
ページ上部の「リリース」ボタンをクリックするとリリースができます。
すると、「表示情報」タブに「購入用URL」が表示され、初スタンプの場合はこのタイミングで「スタンプ作者URL」も表示されるようになります。
LINE スタンプ プレミアムに参加を選択していた場合、対象となる日にちも表示されるようになります。
ただし、購入ページや作者ページは、すぐには反映されません。
10~20分ほど経つとページが表示できるようになり、購入が可能になります。
LINE CREATORS MARKETのラインアカウントからも通知が来ますが、これはだいぶ遅れてやって来ますので、すぐに知りたい場合は15分くらいを目処にサイトで確認するといいでしょう。
そして、販売が開始されると、売り上げ情報や統計情報を見ることができます。
こちらは、反映まである程度の時間がかかるようなので、最初のうちは気になるとは思いますが、気長に待ちましょう。
作成したスタンプは、チェックツールを使って色味などを確認することができますし、その様子を画像として保存することもできます。
以上でLINEスタンプの制作は完了です。
たくさんのスタンプがある中で大きな収益につなげるには、SNS等でのそもそもの知名度や宣伝力があるか、何百という種類のスタンプを製作して出し続けるような根気が必要だと思います。
そればかりを目指してしまうと大変ですが、とりあえずは、楽しんで制作して使っていけたら良いのかなと思います。
それでは。