今回は、手の部分を描くのがすごく好きだけどすごく苦手な私が、イラストの見栄えをよくするためによくやっている描き方をご紹介します。
簡単に手を描く方法
それはズバリ、写真をトレースするです。
この方法なら、自分の描きたい形ドンピシャの資料を用意することさえできれば、あとはなぞるだけです。
つまり、自分でそのポーズを取って写真を撮るのです。
もちろん描きたい手と自分の手の差異が大きければ難しい部分もありますが、基本の骨格や関節は同じです。
絵柄にもよると思いますが……まっさらの紙に描き起こすよりも、ありえない角度や意味のわからないサイズになるのを防げるのではないでしょうか。
また、この方法を繰り返し行っていると、手の構造の理解がぐっと深まります。
実際どんな感じでやっているのか、ご紹介しますね。
手の描き方
描きたいイラストのイメージや構図を固める
まずはあたりや、ラフといった状態でイメージを起こしていきます。
この時、バランスぐちゃぐちゃでもいいのでおおよその手の形を描いておきます。
今回でいうと、”2″と”3″をさせたいな〜〜が分かればOKです。
ラフに合わせた写真を撮影する
どんな絵を描くかが決まったら、描いたラフに合わせて写真を撮ります。
スマホやタブレットのインカメでタイマーセットしながら撮っています。
カメラを視点としてどんな角度で描きたいのかに注意して撮影し、描く時になぞるだけになるようにするのがポイントです。
撮るの大変なんで、こういうスマホスタンドが欲しいなと思い続けてはいます。
写真が撮れたら、新規キャンパスでその写真を開きます。
ここから、必要な部分を投げ縄選択で選択して切り取ります。
今回だと写真をそのまま絵のファイルに写真を貼り付けてもいいのですが、自分の顔とかが写り込んでいる場合が多くてとちょっと嫌なので、いつも大体必要部分だけトリミングしています。
トレースして線画を起こす
切り取った写真を描いている絵のファイルに貼り付け、サイズと角度を調整してラフに重ねます。
手の写真の透明度を80%くらいに下げて、上に新規レイヤーを重ねて線画を描いていきます。
慣れないうちは全体を見てバランス調整できるよう、手の部分の線画だけでレイヤーを分けておくと後が楽です。
絵に馴染むサイズ感や質感であることを確認したら、塗って加工して完成です!!
自分の手では難しい時の対処法
もちろん、自分の手だけでどうにかしてドンピシャの写真を撮るのは難しいこともあると思います。
自分の手の可動域が描きたい絵に追いつかないとか。
身近にあるものでは再現できないものを持っている手を描きたいとか。
そういう場合に便利なのが、フリー素材です。
手に関してはトレスOKとして配布されている素材も多いので、よくそういった素材を探していました。
ただし、トレース使用が許可されているのかは必ず確認が必要です。
使っていいという確信が持てない場合は、資料の一つとして参照するにとどめましょう。
「フリー素材」と検索して画像欄に出てきたり、まとめサイトに掲載されているからといって、それが本当にフリー素材とは限りません。
著作主さんが使用についてのルールをどう定めているかを確認しましょう。
手の資料をまとめたwebサイトを作成しました!!
そんなこと言ったって、目的の手の撮影を毎度行うのも、ちょうどいい素材を探すのも大変ですよね。
私も、目当てのポーズの素材を探しやすいまとまったサイトが欲しい!!となったのですが……
これだ!というものが見当たりませんでした。
じゃあ、ないなら作ろうってことで。
綾崎の手の写真やイラストを素材として配布するサイトを作りました。
▶︎ともえの手
こちらのサイトの素材は、先ほどご紹介した形でトレスしていただいてOKです。
線画素材も配布しているので、そのまま絵に盛り込んでいただいても構いません。
今後もどんどん素材を増やしていくので、ぜひご活用ください。